ひとりごと・・・業者選び編①
2020-02-14
例えばお住いの住宅。
新築から10年経過し汚れも目立ってきたし塗替えたい。
そんな時、どの業者に任せればいいの?
何を基準にどうやって選べばいいの?
業者選びってすごく難しいですよね。
この業界にいればちょくちょく耳にする話。
又、先日も現地調査に行って目の当たりにした現実のお話を
ご紹介します。
先日お客様からご依頼いただき倉敷市のとある物件に伺いました。
建物廻りを調査していてふと気づいた隣の建物。
同じ敷地内に同じような建物が。
お客様にお聞きすると同じ方の所有物件ということ。
そちらの建物は、数年前に外装のリノベーション(屋根・外壁塗替え)
をされていました。一通り調査を終え事務所に帰り報告書の作成、
見積書の作成。普段であれば調査結果に基づきその建物の状態に
あったプランニングを何種類か提案します。ですがその物件は、
前述の通り同じ敷地内に同じような建物が塗替え済みであったため
当社のプランニングの一つはその建物の塗り替えの仕様と同じものを
お出ししようと思いもう一度現地に伺い塗り替え済みの建物を
見させていただきました。
当社の調査の結果は
①外壁の既存塗膜の経年劣化による剥離。
②外壁目地やサッシ廻りのシーリングの経年劣化によるひび割れや、やせ。
③湿気のたまりやすい場所へのカビや苔の発生。
主に以上3点でした。
特に②に関してはシーリングの硬化が進んでおりひび割れも大きく
建物の強度維持に重大な損失を与えかねない修繕順位の高い問題点でした。
その塗替え済みの建物を拝見した結果外壁目地やサッシ廻りのシーリング
に大きなひび割れが発生しておりその部分だけを見ると前回塗替えから
15年ぐらいが経過していそうな状態になっていました。
施工を見ているわけではありませんので断定はできませんが
おそらく塗替え時にその部分はなにもされていない(未施工)の
まま上から塗装をしているだけ。だと思われます。
オブラートにかぶせず言えば『欠陥のある施工』で
わかりやすく言えば『表面のお化粧だけ行った状態』です。
他の業者様はわかりませんが当社ではこのようなプランニングは
絶対にありえません。塗り替え工事の工事金額の構成は平均して
足場仮設工事20~30%
下地補修工事10~20%
塗り替え工事40~60%
その他経費等
主に上記4点で構成されます。例えば一回工事するのに100万円
かかるとすると足場の仮設工事費が約20万円~30万円かかる計算です。
例えばプランニングで150万円、100万円、60万円の三種類のプラン
があっても足場は同じものを建てるので建物が同じであれば同じように
20万円~30万円かかってしまいます。
図はあくまで一例で大げさに表した例ですが普通に考えると
足場の仮設工事費は、安いプランでもいっしょなので施工金額
が安くなればなるほど塗装工事にかけることのできる金額が
どんどん縮小されます。縮小されるということは大げさに言えば
安い材料で簡単な塗装にするか、最悪の場合手抜き工事で金額を
無理やり合わすということになりかねません。
お客様にお聞きしたところ案の定何件か見積もりを取り一番安い
業者で(確か知り合いの業者かなにか)と言われていました。
塗装工事は短期的なコストではなく長期的なサイクルコストで見る
ことが大事だと思っています。建物の資産価値を維持するには定期的な
塗り替え工事が必要になり例えば30年間のサイクルコストで考えると
60万円の工事を5年おき6回行い合計で360万円かけるのか、100万円
の工事を10年おき3回行い合計300万円なのか、150万円の工事を20年おき
1.5回行い225万円かけるのか(あくまでも例ですが)を考えてプランニング
するのが大事だと考えています。最悪の場合前述のような『欠陥工事』で
まだ2年しかたっていないのに再塗装が必要、、、、なんてことにも
なりかねません。
とここらへんで、時間が無くなってきたので続きはまた後日ということで。