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【鋼材鉄骨塗装】目的・工程・塗料の種類・費用をわかりやすく解説

工場・倉庫の鉄骨、橋梁や歩道橋、鉄塔、プラント設備——。 私たちの暮らしを支える構造物の多くは、鋼材(鉄)でつくられています。 その鉄を錆や腐食から守り、長く使い続けるために欠かせないのが鉄骨塗装です。 この記事では、 鉄骨塗装の目的と必要性 塗装の工程と流れ 塗膜の寿命を左右する「ケレン(素地調整)」の種類 使用される塗料の種類 費用の考え方 を、鋼材のブラスト・塗装を手がける専門業者の視点で解説します。   鉄骨構造物の塗り替えを検討されている方、鉄骨・配管の塗装を外注したい製造会社・建設会社のご担当者は、ぜひ参考にしてください。鉄骨塗装とは?目的は防食(錆・腐食を防ぐ)鉄骨塗装とは、鋼材の表面に塗料を塗り、被膜をつくる作業のことです。 その第一の目的は、見た目を整えることではなく、鋼材を錆・腐食から守る「防食」にあります。 鉄は、水分や酸素、塩分に触れると酸化し、サビが発生します。 サビを放置すると、鋼材の内部まで腐食が進み、板厚が減って強度が低下していきます。 特に屋外や臨海部、工場内の腐食しやすい環境では、劣化のスピードが速くなります。   塗装によって酸素や水分を遮断することで、この腐食の進行を抑え、構造物の安全性と寿命を保つのです。鉄骨塗装は「きれいにする工事」ではなく、「鋼材を守り、延命させる工事」です。 だからこそ、塗料を塗る前の下地づくりが何より重要になります。鉄骨塗装の種類「新設」と「塗り替え」鉄骨塗装は、大きく次の2つに分けられます。新設時の塗装(工場塗装)橋梁や鉄骨を製作する段階で、工場内であらかじめ塗装する方法です。 天候に左右されず、温度・湿度が管理された環境で施工できるため、安定した塗膜品質を確保しやすいのが特徴です。   製作した鉄骨を現場へ運び、組み立て後にボルト部・溶接部など一部だけを現場で塗装するケースも多くあります。既設構造物の塗り替え(メンテナンス塗装)すでに使われている鉄骨構造物を、劣化に応じて塗り替える工事です。 既存の塗膜やサビの状態によって、下地処理の方法や塗料の選定が変わります。   旧塗膜に鉛などの有害物質が含まれる場合は、特別な対応が必要になります(詳しくは後述)。鉄骨塗装の工程・流れ① 現況調査・素地の確認鋼材の状態、サビの範囲、既存塗膜の劣化具合などを確認します。② ケレン(素地調整)サビや旧塗膜、汚れを除去し、鋼材表面を塗装に適した状態に整えます。 鉄骨塗装の品質を最も大きく左右する、最重要工程です。③ 下塗り(さび止め)防錆の要となる下塗り塗料を塗布し、鋼材とその上の塗膜をしっかり密着させます。④ 中塗り・上塗り塗膜に厚みと保護性能を与える中塗り、耐候性や色を担う上塗りを塗り重ねます。   各層の膜厚を管理しながら、仕上げていきます。⑤ 検査・完了膜厚や仕上がりを確認し、問題がなければ完了です。塗膜の寿命を決める「ケレン(素地調整)」の種類鉄骨塗装で最も重要なのが、塗装前のケレン(素地調整)です。 どれだけ高性能な塗料を使っても、下地にサビや脆い旧塗膜が残っていれば、新しい塗膜はすぐにはがれてしまいます。   このケレンは、除去の程度によって1種〜4種に分けられます(数字が小さいほど入念で、除去率が高くなります)。※「ケレン」は正式な工業規格用語ではなく通称で、発注者や基準によって解釈が異なる場合があります。長寿命化には「1種ケレン(ブラスト)」が理想橋梁や歩道橋のように、長期間にわたって高い防食性能を求められる構造物では、サビや旧塗膜を根こそぎ除去できる1種ケレン(ブラスト工法)が理想とされます。 ブラストは、研削材を圧縮空気で高速で吹き付け、サビ・旧塗膜を除去すると同時に、塗料が密着しやすい清浄な粗面をつくる方法です。 ただし、最も入念な分、手間と費用がかかる工程でもあります。   そのため、求める耐久性と予算のバランスをとった、最適なケレングレードの選定が重要になります。鉄骨塗装に使われる塗料の種類鉄骨塗装では、役割の異なる塗料を塗り重ねて、一つの「塗装系」をつくります。下塗り(さび止め・防錆)防食の要となる層です。 かつては鉛丹などの有害物質を含むさび止めが主流でしたが、現在は環境・健康に配慮した鉛・クロムフリーのさび止めや、変性エポキシ樹脂塗料などが広く使われています。   亜鉛末を多く含み、犠牲防食効果を発揮するジンクリッチペイントは、より高い防錆性能が求められる場面で用いられます。中塗り・上塗り塗膜に厚みと保護性能を与え、耐候性や色を担う層です。 代表的なものに、ウレタン樹脂塗料や、より高い耐久性を持つふっ素樹脂塗料があります。 橋梁や臨海部の鋼構造物など、特に過酷な環境では、ふっ素樹脂を上塗りに用いた重防食塗装系が選ばれます。   一般的な塗装系に比べて長期にわたって防食性能を維持でき、塗り替え周期を延ばせるのが特徴です。鉄骨塗装の費用の考え方鉄骨塗装の費用は、現場の条件によって大きく変動します。   「いくらですか?」に一律の答えがないのは、次のような要素で金額が動くためです。費用を左右する主な要素 ・ケレン(素地調整)の等級:1種(ブラスト)に近いほど手間がかかり高くなる ・塗料のグレード:エポキシ・ウレタン・ふっ素など、耐久性に応じて価格差がある ・鋼材の形状:手すりや階段など複雑な形状は、養生と手間が増える ・数量の単位:㎡(面積)・m(長さ)・t(重量)で評価が変わる ・足場の有無・現場条件:高所や交通量の多い場所では仮設費用が加わる   ・旧塗膜の有害物質の有無:鉛・PCBなどを含む場合は除去工法が変わり高くなる 見積もりで失敗しないために同じ現場でも、ケレンの等級や塗布回数、面積の算出方法の前提が曖昧だと、業者によって金額が大きく変わります。 見積もりを比較する際は、「ケレンの等級」「塗装系(使う塗料と回数)」「数量の根拠」が明記されているかを確認しましょう。   価格だけでなく、塗膜の寿命まで含めて判断することが、結果的にコストを抑えることにつながります。鉄骨塗装のコストを抑える「ワンストップ」という選択【カイシン工業の鋼材塗装ワンストップサービス】鉄骨の防食を長持ちさせるには、ブラスト(1種ケレン)による丁寧な素地調整が効果的です。 しかし、ブラストと塗装を別々の業者に発注すると、工程管理が煩雑になります。 運搬・保管・連絡調整の手間とコストも積み重なり、産業廃棄物(使用済み研削材など)の処理負担も発生します。 そこで有効なのが、ブラストから塗装、運搬・保管までを一括で任せられるワンストップ施工です。   工程のムダを減らすことで、トータルコストの削減と工期短縮を両立できます。 岡山県倉敷市の株式会社カイシン工業では、橋梁・歩道橋などに使用される鉄骨・配管の下地処理から塗装までを一貫対応しています。マルチメディア・ブラスト工法®で高品質な1種ケレンカイシン工業が岡山で初めて導入した、特許登録済み(特許第7776072号)の先進的なブラスト施工システムです。 長寿命化に理想的な1種ケレン相当の素地調整を実現します。   現場内で産業廃棄物を分離し、有害物質を現場外に持ち出さないため、工期短縮と環境配慮を両立できる工法です。ブラスト・塗装・運搬・保管をまとめてお任せ複数の業者に分けて発注していた工程を、カイシン工業がワンストップで対応します。 引き取りから現場納品まで自社トラックで運び、自社工場内で施工から保管まで一括管理します。   工程のムダを省くことで、従来比でのコストダウンと、最短での納品を実現します。 >>> 鋼材塗装ワンストップサービスの詳細はこちらよくある質問(FAQ)Q. 鉄骨塗装の一番の目的は何ですか?A. 鋼材を錆・腐食から守る「防食」です。 塗膜で酸素や水分を遮断することで腐食の進行を抑え、構造物の安全性と寿命を保ちます。Q. 塗装の前の「ケレン(素地調整)」はなぜ重要なのですか?A. 下地にサビや脆い旧塗膜が残っていると、新しい塗膜が密着せず早期にはがれてしまうためです。 塗膜の寿命は、塗料そのものよりもケレンの品質で大きく変わります。Q. 1種ケレンと3種ケレンは何が違いますか?A. 1種ケレンはブラスト工法でサビ・旧塗膜をほぼ完全に除去するもので、橋梁など重防食が必要な構造物に用いられます。 3種ケレンは活膜(密着している旧塗膜)を残し、サビと劣化部のみを手工具で除去する方法で、一般建築などで多く採用されます。Q. 古い鉄骨で、塗膜に鉛が含まれていそうな場合はどうなりますか?A. まず旧塗膜の成分を調査します。 鉛・クロム・PCBなどの有害物質が含まれる場合は、飛散を抑える工法での除去が必要になり、通常より費用がかかる傾向があります。Q. 鉄骨塗装の費用はどのくらいですか?A. ケレンの等級・塗料のグレード・形状・数量・足場条件などで大きく変動するため、一律の金額はお伝えできません。 正確な費用は現況を確認したうえでのお見積りになります。お問い合わせよりご相談ください。

2026.06.17

【歩道橋塗装】ブラスト工法とは?乾式・湿式の違いと鉛・PCB塗膜への対応を解説

歩道橋の塗り替えで、塗膜を長持ちさせるためのカギを握るのがブラストによる素地調整(下地処理)です。 そして、古い歩道橋では避けて通れないのが、旧塗膜に含まれる鉛・PCBなどの有害物質への対応です。 この記事では、 ブラスト工法とは何か、なぜ重要なのか ブラスト工法の種類(乾式・湿式・循環式・バキューム)と違い 鉛・PCB含有塗膜の除去で求められる法令対応 PCBを含む塗膜くずの産業廃棄物処理 を、橋梁・鋼構造物のブラスト塗装を手がける専門業者の視点で解説します。   歩道橋の塗り替えを計画する自治体・道路管理者の方、橋梁工事を請け負う建設会社のご担当者は、ぜひ参考にしてください。ブラスト工法とは?塗膜寿命の半分を決める素地調整ブラスト工法とは、研削材(鉱物・スラグ・金属などの粒子)を圧縮空気で鋼材表面に高速で吹き付ける下地処理の方法です。 その衝撃で、サビや旧塗膜を除去すると同時に、塗料が密着しやすい清浄な粗面をつくります。 歩道橋・橋梁の塗り替えでは、サビや旧塗膜を根こそぎ除去できる素地調整程度1種(1種ケレン)が、長寿命化の理想とされています。 塗膜が長持ちするかどうかは、塗料の性能以上に、この素地調整の品質に大きく左右されるといわれています。   つまり、ブラストは「塗装の前段階」ではなく、塗膜寿命を決める主役級の工程なのです。ブラスト工法の種類と違いブラスト工法には、現場の条件に応じていくつかの種類があります。   歩道橋の塗り替えで使われる主な工法、オープンブラスト・循環式ブラスト・バキュームブラスト・湿式ブラストを整理しました。工法選定のポイントどの工法が最適かは、現場の立地(市街地か/交通量)、旧塗膜の有害物質の有無、産廃処理のコスト、求める素地調整グレードなどによって変わります。   歩道橋は人通りの多い場所に設置されることが多いため、粉じんや塗膜片の飛散をいかに抑えるかが、工法選びの重要な判断軸になります。古い歩道橋で要注意|鉛・PCB含有塗膜への対応築年数の経った歩道橋の塗り替えで、必ず確認すべきなのが旧塗膜に含まれる有害物質です。 かつての防錆塗料には、鉛やクロム、PCBといった有害物質が使われていた時期があります。 これらを含む塗膜を、養生の不十分な乾式ブラストで除去すると、有害物質が粉じんとして飛散し、作業者や周辺環境に健康被害を及ぼすおそれがあります。   そのため、法令に基づいた適切な対応が求められます。鉛を含む塗膜の剥離に関する法令鉛については、含有量にかかわらず「鉛中毒予防規則」の適用を受けます。 作業環境の測定や、作業主任者の選任、有効な保護具の着用などが求められます。 さらに、2014年に厚生労働省から出された通達では、鉛等の有害物を含む塗料の剥離・かき落とし作業について、作業を湿潤化して(湿式工法で)行うことが周知されています。   そのため、鉛含有塗膜の除去では、湿式ブラストや剥離剤工法、超高圧水洗浄などの飛散を抑える工法が選ばれるのが一般的です。発注者にも求められる「事前の成分把握」この対応は、施工業者だけの問題ではありません。 剥離作業を発注する側にも、塗料中の鉛・クロム等の有害物質の有無を把握し、施工者に情報を伝えること、調査やばく露防止対策に必要な経費へ配慮することが求められています。   つまり、塗り替えを計画する段階で、まず旧塗膜の成分調査を行うことが、安全とコスト管理の両面で欠かせません。PCBを含む塗膜くずの産業廃棄物処理鉛と並んで注意が必要なのが、PCBを含む塗膜です。 PCBを含む塗膜を除去して出た塗膜くずは、低濃度PCB産業廃棄物に該当する場合があります。 該当する場合は、通常の産廃とは異なる、適正な処理が必要です。 一方で、PCB濃度が一定の基準以下であれば、低濃度PCB汚染物に該当せず処理区分が変わるケースもあります。 いずれにせよ、塗膜くずの処理区分は成分分析の結果によって決まるため、ここでも事前の調査が重要になります。   このように、有害物質を含む歩道橋の塗り替えでは、「除去工法」と「廃棄物処理」の両方に手間と費用がかかりやすいのが実情です。カイシン工業の「マルチメディア・ブラスト工法®」でブラストと塗装を一貫施工岡山県倉敷市の株式会社カイシン工業では、歩道橋や橋梁などの鋼構造物に対し、特許登録済みのマルチメディア・ブラスト工法®(特許第7776072号)を用いた素地調整・塗装を行っています。   岡山で初めて導入された、先進的なブラスト施工システムです。有害物質を現場外に持ち出さないマルチメディア・ブラスト工法®の大きな特徴は、現場内で産業廃棄物を分離し、有害物質を現場外に持ち出さない点にあります。 橋梁や高速道路などの塗り替え・素地調整で、工期短縮と環境配慮を両立できる工法です。   全研削材・全工法に対応しているため、旧塗膜の状態や有害物質の有無といった現場の条件に応じて、最適な施工が可能です。ブラストから塗装・運搬・保管までワンストップカイシン工業では、ブラスト(素地調整)だけでなく、その後の塗装、さらに鋼材の運搬・保管までを一括対応しています。   工程を分けて複数業者に発注する手間が省け、有害物質を含む難しい案件でも、窓口を一本化して進められます。 >>>鋼材塗装ワンストップサービスの詳細はこちらよくある質問(FAQ)Q. 歩道橋の塗り替えに、なぜブラストが必要なのですか?A. 塗膜の寿命は、塗料の性能以上に下地処理(素地調整)の品質に左右されるためです。 ブラストはサビや旧塗膜を根こそぎ除去でき、長寿命化に理想的な1種ケレン相当の素地調整を実現できます。Q. 乾式ブラストと湿式ブラストは何が違いますか?A. 乾式は研削材をそのまま吹き付ける方法で、除去力が高い反面、粉じんが飛散しやすいのが特徴です。 湿式は水を併用して粉じんの飛散を抑える方法で、鉛などの有害物質を含む塗膜の除去で用いられます。Q. 古い歩道橋の塗膜に鉛が含まれている場合、どんな対応が必要ですか?A. 鉛は含有量にかかわらず鉛中毒予防規則の対象です。 2014年の厚生労働省通達では、剥離作業を湿潤化して行うことが周知されており、湿式工法などの飛散を抑える方法が一般的に選ばれます。 まずは旧塗膜の成分調査が出発点になります。Q. PCBを含む塗膜が出た場合、廃棄物はどうなりますか?A. PCBを含む塗膜くずは、低濃度PCB産業廃棄物に該当する場合があり、適正な処理が必要です。 濃度が一定基準以下なら処理区分が変わるケースもあるため、成分分析の結果に基づいて判断します。Q. 有害物質を含む塗膜でも対応してもらえますか?A. カイシン工業のマルチメディア・ブラスト工法®は全工法に対応し、産業廃棄物を現場内で分離して有害物質を現場外に持ち出しません。 現場の状況をふまえて適切な工法をご提案しますので、お問い合わせよりご相談ください。

2026.06.16

【歩道橋の塗装】塗り替え時期・工程・費用までわかりやすく解説

歩道橋は、通学路や通勤路の安全を守る大切なインフラ設備です。 その多くは鋼材(鉄)でできているため、雨風や紫外線、排気ガス、飛来塩分などにさらされ続けると、サビや腐食が進行します。 腐食を放置すると見た目が悪くなるだけでなく、構造的な強度が低下し、利用者の安全を脅かすことにもつながります。 そこで欠かせないのが、歩道橋の塗装(塗り替え)工事です。 この記事では、 歩道橋の塗装がなぜ必要なのか どのタイミングで塗り替えるべきか どんな工程で進むのか 費用を抑えるポイント を、橋梁・鋼構造物の塗装・建設を手がける専門業者、カイシン工業の視点でわかりやすく解説します。   歩道橋の維持管理を担当される自治体・道路管理者の方、橋梁工事を請け負う建設会社・鉄骨製造会社のご担当者は、ぜひ参考にしてください。歩道橋の塗装が必要な理由歩道橋の塗装には、見た目を美しく保つ以上に重要な役割があります。1. 鋼材を錆・腐食から守る「防食」鉄は空気中の酸素や水分に触れると酸化し、サビが発生します。 サビは内部へと進行し、放置すれば鋼材の板厚が減少して強度が落ちていきます。 塗装は鋼材の表面に被膜をつくり、酸素や水分を遮断します。   これにより腐食を防ぐ「防食」の役割を担っているのです。2. 利用者の安全確保歩道橋は、不特定多数の歩行者が日常的に利用する設備です。 腐食による劣化が進めば、部材の落下や強度不足といった重大なリスクにつながります。   計画的な塗り替えは、安全な通学路・通勤路を維持するための予防保全そのものです。3. ライフサイクルコストの低減「まだ大丈夫」と劣化を放置すると、いざ補修する際に素地調整や部材交換に大きな費用がかかります。 適切なタイミングで塗り替えを行えば、橋全体の延命につながります。   結果として、長期的な維持管理コスト(ライフサイクルコスト)を抑えられます。歩道橋の塗り替え時期の目安「歩道橋はいつ塗り替えればよいのか」は、担当者から最も多くいただく質問です。   判断の基準となるのは、主に次の3つです。定期点検(5年に1回)の結果道路橋(歩道橋を含む)は、国の点検要領に基づき、おおむね5年に1回の定期点検が求められています。 点検では部材の健全性が段階評価されます。   早期に措置が必要と判定された場合は、計画的な補修・塗り替えの対象となります。塗膜の劣化サイン点検時期を待たずとも、次のようなサインが見られたら塗り替えを検討すべき時期です。   塗膜の変色・チョーキング(表面が白く粉をふく) 塗膜のひび割れ・はがれ・膨れ 鋼材の赤サビ・流れサビの発生 接合部(ボルト部・溶接部)の局所的な腐食 塗装の耐用年数塗り替えの周期は、使用している塗装の種類(塗装系)と設置環境によって大きく変わります。 一般的な塗装系よりも、ふっ素樹脂塗料を上塗りに用いた重防食塗装系のほうが耐久性が高く、適切に施工されていれば長期にわたって防食性能を維持できます。 一方、塩害を受けやすい沿岸部や、排気ガスの多い都市部では、想定よりも早く劣化が進む場合があります。   そのため、環境に応じた点検・塗り替え計画が重要です。 【ポイント】 塗り替え時期は「年数」だけで一律に判断しないことが大切です。点検結果 × 劣化状況 × 設置環境の3点で総合的に見極めるのが基本です。歩道橋塗装の工程・流れ歩道橋の塗装は、単に塗料を塗るだけの作業ではありません。 塗膜を長持ちさせるためには、塗る前の「下地処理(素地調整)」が決定的に重要です。   一般的な流れは次のとおりです。① 現況調査・診断既存塗膜の劣化状況、サビの範囲、塗膜の付着強度などを確認します。   あわせて、旧塗膜に有害物質(鉛・クロム・PCBなど)が含まれていないかも調査します。② 塗装仕様の決定設置環境・目標とする耐用年数・予算をふまえ、最適な塗装系を選定します。③ 足場・養生の設置歩道橋は道路や歩道をまたいで設置されます。   そのため、第三者の安全を守る足場と、塗料やサビの飛散を防ぐ養生が欠かせません。④ 素地調整(下地処理)サビや旧塗膜を除去し、鋼材表面を塗装に適した状態に整えます。 ★この工程の品質が塗膜の寿命を大きく左右します★ 手工具・動力工具による方法と、後述するブラスト工法があります。⑤ 塗装(下塗り・中塗り・上塗り)塗装系に応じて、複数の塗料を順に塗り重ねます。   防錆を担う下塗りから、保護層となる中塗り、耐候性を担う上塗りまで、各層の膜厚を管理しながら仕上げていきます。⑥ 検査・完了膜厚や仕上がりを確認します。   問題がなければ足場を解体して完了です。塗膜の寿命を決める「素地調整(ブラスト)」とは歩道橋塗装の品質を左右する最大のポイントが、素地調整です。 どれだけ良い塗料を使っても、下地にサビや旧塗膜が残っていれば、新しい塗膜はすぐに浮いてはがれてしまいます。 長寿命化を目的とする塗り替えでは、素地調整程度1種(ブラスト工法)が理想とされています。 ブラスト工法とは、研削材を圧縮空気で鋼材表面に高速で吹き付ける方法です。 その衝撃でサビや旧塗膜を根こそぎ除去すると同時に、塗装が密着しやすい清浄な粗面をつくります。 歩道橋・橋梁・高速道路といったインフラ設備のメンテナンスに欠かせない技術です。 ただし、ブラストによる素地調整は、塗装工程の中でも特に手間と費用がかかる工程でもあります。   そのため、求める耐久性と経済性のバランスをとった、最適な素地調整グレードの選定が重要になります。旧塗膜に「鉛・PCB」が含まれる場合の注意点古い歩道橋の塗り替えで特に注意が必要なのが、旧塗膜に含まれる有害物質です。 かつての防錆塗料には、鉛・クロム・PCBといった有害物質が使われていた時期があります。 これらを含む塗膜を通常の乾式ブラストで除去すると、有害物質が粉じんとして飛散し、作業者や周辺環境に影響を及ぼすおそれがあります。 そのため、有害物質を含む塗膜の除去は、飛散を抑える湿式での作業などが求められます。 剥離剤工法と組み合わせるケースも多く、結果として費用がかさみやすいという課題があります。 歩道橋の塗り替えを計画する際は、まず旧塗膜の成分調査を行いましょう。   有害物質の有無に応じた適切な除去工法を選ぶことが、安全とコストの両面で欠かせません。歩道橋塗装の費用を抑えるポイント歩道橋塗装の費用は、多くの要素で変動します。 橋の規模・形状、素地調整のグレード、塗装系、足場の条件、旧塗膜の有害物質の有無などです。   そのうえで、トータルコストを抑えるための考え方として、次の2点が挙げられます。1. 工程を分けずに「一括(ワンストップ)」で発注する下地処理(ブラスト)と塗装を別々の業者に発注すると、工程管理が煩雑になります。 運搬・保管・連絡調整の手間とコストも積み重なります。   ブラストから塗装、運搬・保管までを一括で対応できる業者に任せることで、工程のムダを減らし、コストダウンにつなげられます。2. 産業廃棄物の処理負担を減らすブラスト施工では、使用済み研削材や除去した塗膜片が産業廃棄物として発生します。 この処理にも手間と費用がかかります。   そのため、研削材を再利用でき、産廃量を抑えられる工法を選ぶことが、コストと環境負荷の両面で効いてきます。カイシン工業の「鋼材塗装ワンストップサービス」ならコスト60%削減岡山県倉敷市の株式会社カイシン工業では、歩道橋や橋梁に使用される鉄骨・配管の下地処理から塗装までを一貫対応する「鋼材塗装ワンストップサービス」をご提供しています。マルチメディア・ブラスト工法®岡山初導入カイシン工業が岡山で初めて導入した、特許登録済み(特許第7776072号)の先進的なブラスト施工システムです。 橋梁や高速道路などの鋼構造物の素地調整に用いられます。   現場内で産業廃棄物を分離し、有害物質を現場外に持ち出さないため、工期短縮と環境配慮を両立できる工法です。ブラスト・塗装・運搬・保管をまとめてお任せ複数の業者に分けて発注していた工程を、カイシン工業がワンストップで対応します。 引き取りから現場納品まで自社トラックで運び、自社工場内で施工から保管まで一括管理します。   工程のムダを省くことで、従来比でのコストダウンと、最短での納品を実現します。「下地処理と塗装をまとめて外注したい」 「ブラストで出る産廃の処理が大変」 「鋼材の運搬・保管に手間がかかる」   こうしたお悩みをお持ちの建設会社・鉄骨配管製造会社のご担当者は、ぜひ一度ご相談ください。 □ 鋼材塗装ワンストップサービスの詳細はこちら施工事例官公庁からの歩道橋塗装工事など、実績にも自信があります! 事例>>倉敷市発注の笹沖歩道橋塗装工事 落札決定いたしました。  よくある質問(FAQ)Q. 歩道橋の塗り替えはどのくらいの周期で必要ですか?A. 使用している塗装系と設置環境によって異なります。 一般的な塗装系より、ふっ素樹脂を用いた重防食塗装系のほうが長く防食性能を維持できます。 年数だけでなく、定期点検の結果や塗膜の劣化状況とあわせて判断するのが基本です。Q. 塗装の前の「素地調整」はなぜそんなに重要なのですか?A. 下地にサビや旧塗膜が残っていると、新しい塗膜が密着せず、早期にはがれてしまうためです。 塗膜の寿命は素地調整の品質で大きく変わります。 長寿命化にはブラスト工法による丁寧な下地処理が有効です。Q. 古い歩道橋で、塗膜に鉛が含まれていそうな場合はどうなりますか?A. まず旧塗膜の成分を調査します。 鉛・クロム・PCBなどの有害物質が含まれる場合は、飛散を抑える工法での除去が必要になり、通常より費用がかかる傾向があります。 安全を確保したうえで適切な工法を選定します。Q. ブラストと塗装を別々の業者に頼むのと、一括で頼むのとでは何が違いますか?A. 一括(ワンストップ)で依頼すると、工程管理・運搬・保管の手間が減り、業者間の連絡調整も不要になります。 結果として工期短縮とコストダウンにつながりやすくなります。Q. 対応エリアはどこまでですか?A. カイシン工業は岡山県倉敷市を拠点に、日本全国で対応可能です。 エリアや施工内容の詳細はお問い合わせよりご相談ください。

2026.06.15

橋梁塗装・塗替えの基礎知識。工程・塗装系・発注で押さえておきたいポイント

橋梁や歩道橋は鋼でできているため、塗装は「見た目」ではなく「サビから橋を守り、寿命を延ばす」ための防食です。 塗膜が劣化すれば鋼材が腐食し、構造の安全に直結します。 本記事では、橋梁塗装・塗替えの基本工程と、発注の際に知っておきたいポイントを、橋梁・歩道橋の一貫施行を手がけるカイシン工業が解説します。なぜ橋梁塗装が重要なのか鋼橋は屋外で常に雨・紫外線・塩分にさらされ、塗膜は少しずつ劣化します。塗膜が機能を失うと鋼材が直接腐食し、断面が減って耐荷力が落ちる——つまり橋の安全性そのものに関わります。だからこそ、適切なタイミングでの塗替えが欠かせません。こんなサインは塗替えの検討時期·      ・塗膜の色あせ・チョーキング(粉が出る) ·      ・ひび割れ・膨れ・はがれ ·     ・ 赤サビの発生、鋼材の露出 ·     ・ 過去の塗装から年数が経過している橋梁塗装の基本工程①足場・養生作業足場を組み、塗料やブラスト材が周囲・河川へ飛散しないよう養生します。②素地調整(ケレン・ブラスト)旧塗膜やサビを除去し、鋼材の表面を塗装に適した状態に整えます。新設や高い耐久性が必要な塗替えでは、ブラスト工法で素地を均一に仕上げます。旧塗膜に鉛などの有害物質を含む場合は、飛散を防ぎながら確実に除去する必要があります。③塗装(下塗り・中塗り・上塗り)防食の核となる工程です。下塗りでサビを抑え、中塗り・上塗りで耐久性と色を確保します。長期耐久を求める環境では重防食仕様が採用されます。④検査・記録膜厚や仕上がりを検査し、施工記録を残します。公共工事では仕様に沿った品質管理が求められます。橋梁塗装でよく使われる塗装系·      一般塗装系:標準的な環境向け。 ·      重防食塗装系:塩害地域や長期耐久が必要な環境向け。下地調整の基準も高くなります。 ·      弱溶剤・水性系:環境配慮や作業条件に応じて選定。   どの塗装系が適切かは、橋の立地・環境・要求される耐用年数によって変わります。発注で押さえておきたいポイント·      ①下地処理から塗装まで一貫しているか:素地調整と塗装を分けると品質責任があいまいになります。一貫施行なら工程をまたいだ品質管理が可能です。 ·      ②鉛含有塗膜への対応力:古い橋ほど鉛含有塗料が使われている場合があり、安全な除去・処理の体制が必要です。 ·      ③実績と設備:公共・自治体案件の経験や、ブラスト・塗装の保有設備は品質の裏づけになります。まとめ橋梁塗装は橋の安全と寿命を守る重要な防食です。品質は下地処理で大きく左右されるため、ブラストによる素地調整から塗装までを一貫で任せられる体制が理想です。 カイシン工業は岡山・倉敷を拠点に、橋梁・歩道橋の下地処理から塗装まで一貫施行。鉛含有塗膜の除去にも対応し、国や自治体の橋梁補修にも携わってきました。 さらに「ワンストップサービス」にて、ブラストによる素地調整から塗装までをカイシン工業がワンストップで施工する新体制を整えています。 この新体制によって、コストは従来比60%オフ。   鉄骨・配管の塗装・ブラストのコストを下げたい業者様、ぜひ一度お問い合わせください。 TEL. 086-450-1010

2026.06.11

配管のブラスト・塗装は外注すべき?社内対応の限界と一貫施工で得られる5つのメリット

配管や製缶品を製造する工場では、納品前のブラスト処理と塗装が品質保証の最終工程となります。社内で防錆処理を完結させている工場も多い一方で、「設備の老朽化」「ブラスト人員の高齢化」「塗装ブースのキャパシティ不足」といった課題に直面している企業が増えています。   この記事では、ブラスト・塗装工程の社内対応に限界を感じている製造業の方に向けて、外注の一貫施工サービスを活用するメリットを整理してご紹介します。配管・鉄骨の防錆処理を社内対応している企業が抱える5つの課題1. ブラスト設備の維持・更新コストが重いブラスト設備は単に機械本体だけでなく、集塵装置・コンプレッサー・研削材回収システム・防音壁・換気設備など、付帯設備を含めると数千万円規模の投資となります。さらに、 研削材の継続的な購入費 集塵フィルターの交換費 産業廃棄物の処分費 設備の定期点検・メンテナンス費   といったランニングコストも継続的に発生します。設備稼働率が低い工場では、固定費が経営を圧迫しかねません。2. ブラスト技能者の確保が年々難しくなっているブラスト作業は粉塵・騒音環境での重作業であり、若手の入職が極めて少ない職種です。熟練オペレーターの退職が進む一方で、技能継承が追いつかないという声を多くの製造現場で聞きます。   技能者不在による施工品質のばらつきは、塗膜剥離・早期発錆といったクレームに直結します。3. 塗装ブースのキャパシティ不足大型製缶品(圧力容器・タンク・配管ヘッダー類)の塗装は、ブースサイズが施工可否を左右します。社内ブースの寸法を超える製品は外注せざるを得ず、結果として工程が分断されてしまいます。4. 重防食塗装仕様への対応難易度プラント向けの配管や製缶品では、海岸地域・化学プラント・地中埋設など、過酷な環境に対応した重防食塗装仕様が要求されることがあります。 ジンクリッチプライマー+エポキシ+ふっ素樹脂の3層仕様 タールエポキシによる地中埋設対応 耐熱塗装(200℃以上対応)   これらの仕様は、塗料・塗装条件・乾燥管理に専門知識が必要であり、社内で対応しきれない事例が増えています。5. 品質トラブル時の社内負荷塗膜剥離・色違い・膜厚不足といったトラブルが発生した場合、社内施工であれば原因究明から再施工まで自社で対応することになり、生産計画への影響が大きくなります。一貫施工外注で得られる5つのメリット1. 設備投資・維持コストからの解放ブラスト・塗装設備への投資負担がなくなり、その分の経営資源を主業務(製缶・配管製作)に集中できます。設備の減価償却・修繕費・廃棄物処分費といった固定費が変動費化されるため、繁閑差の大きい受注構造でも収益が安定します。2. 技能者不足リスクからの解放外注先は防錆処理が本業であるため、専門技能者を継続的に確保しています。社内の技能継承問題に悩まされることなく、安定した品質を確保できます。3. 大型・特殊寸法への柔軟な対応外注先の設備規模を活用することで、社内ブースに収まらない大型製缶品・長尺配管にも対応可能です。「この案件は社内、この案件は外注」という戦略的な使い分けで、受注機会を広げられます。4. 重防食・特殊塗装への対応力ブラスト&塗装専門業者は、JIS K 5551(重防食塗料)やプラント仕様の塗装系について豊富な経験を持っています。塗料メーカーとの連携も密であり、特殊仕様への提案力が期待できます。5. ワンストップ発注による工程管理の簡素化ブラストと塗装を別業者に依頼する場合と比較して、 発注先が1社にまとまり、調整工数が削減 工程間の運搬・受入検査が不要 責任分界点が明確 素地調整から塗装着手までの時間が最短化   といったメリットがあり、製造業全体のリードタイム短縮に貢献します。外注一貫施工が向く製造業の特徴以下に当てはまる工場は、外注一貫施工の活用を検討する価値があります。   自社ブラスト設備が更新時期を迎えている ブラスト技能者が高齢化している 大型製品の塗装で社外協力先を探している 重防食塗装仕様の対応経験が少ない 塗装工程のキャパシティが受注機会のボトルネックになっている 防錆処理の品質トラブルが繰り返し発生している 外注先選定で押さえるべきポイント外注一貫施工パートナーを選ぶ際は、以下の項目を確認してください。   確認項目内容 処理可能寸法 最大長さ・幅・高さ、最大重量 対応素材 炭素鋼・ステンレス・鋳物などの取り扱い実績 塗装仕様の対応範囲 一般塗装・重防食・耐熱・耐薬品塗装の経験 検査体制 膜厚計・付着試験・外観検査の実施可否 納期管理 標準納期、繁忙期の対応力 物流対応 引取・配送サービスの有無 機密保持 図面・製品情報の管理体制 塗装とブラスト一貫施工を頼むならカイシン工業へお任せください配管・鉄骨の防錆処理を社内で完結させる時代から、戦略的に外注化する時代へと変化しています。 設備・人材・品質管理のすべてを外部の専門業者に委ねることで、本業の競争力強化に経営資源を集中できるのではないでしょうか。   弊社カイシン工業の「ブラスト+塗装一貫施工サービス」では、配管・鉄骨・プラント機器の防錆処理を、素地調整から重防食塗装、引き取り、保管、運搬まで一貫してお引き受けしています。社内設備の代替、大型品の協力施工、特殊仕様への対応など、製造業の課題に合わせた柔軟なご提案が可能ですので、一度お気軽にお問い合わせください。

2026.05.28

橋梁工事のコストと工期を見直すなら「ブラスト+重防食塗装」一貫施工がおすすめ

橋梁工事のコストと工期を見直すなら橋梁の新設・塗替え工事において、鋼材の防錆処理は橋の寿命を決定づける最重要工程です。なかでも素地調整(ブラスト処理)と重防食塗装は、別々の業者に発注しているケースも多いのではないでしょうか。   しかし、ブラストと塗装を別工程で外注すると、工期の延長・塗膜性能の低下・コスト増という三重のリスクが発生します。この記事では、橋梁工事の発注担当者に向けて、ブラストと重防食塗装を一貫施工することで得られるメリットを整理してご紹介します。なぜ「ブラスト+塗装」を分けて発注するとリスクが生まれるのか橋梁用の鋼材は、長期間屋外環境にさらされる過酷な条件で使用されます。そのため塗膜の密着性が橋の耐久性を直接左右します。素地調整1種から塗装開始までの「時間」が品質を決める国土交通省の鋼道路橋防食便覧では、素地調整1種(Sa 2.5相当)施工後、できる限り早期にプライマー塗装を行うことが推奨されています。一般的には4時間以内、湿度が高い環境では2時間以内が目安です。 ブラスト処理を別業者に依頼し、その後に塗装業者へ搬送・受入検査・塗装着手という流れになると、この「ゴールデンタイム」を超過しやすくなります。結果として以下の不具合が発生します。   鋼材表面の発錆(フラッシュラスト) 塗膜の付着力低下 部分的な再ブラスト(コスト増) 工程分離による責任分界点の曖昧化ブラスト業者と塗装業者を分けると、塗膜剥離や早期発錆が発生した際の責任所在が不明確になりがちです。 「素地調整が甘かったのか、塗装条件が不適切だったのか」   この検証に時間がかかり、結果として元請けである橋梁建設会社が損失を被ることも少なくありません。ブラスト+塗装の一貫施工で得られる3つのメリット1. 素地調整1種の品質を100%活かせる同一拠点でブラストから塗装まで実施することで、Sa 2.5の表面状態を維持したままプライマーを塗布できます。これは橋梁塗装仕様 C-5・Rc-Ⅰ・Rc-Ⅲといった重防食塗装系で、最大限の塗膜寿命を引き出すための絶対条件です。2. 工期短縮による現場架設スケジュールの安定工程間の運搬・受入・養生待ちが発生しないため、ファブリケーターからの納期回答が正確になります。橋梁架設は道路占用許可や夜間搬入など、ダウンストリームの工程が極めてタイトに組まれているため、防錆工程の遅延は工事全体のリスクに直結します。   一貫施工であれば、製作工場での製作完了 → ブラスト → 塗装 → 出荷検査までを連続したラインで管理できるため、工程遅延のリスクを大幅に低減できます。3. 塗膜品質に関するトレーサビリティの確保一貫施工事業者は通常、以下の記録を一元的に管理しています。 ブラスト施工記録(研削材種類・施工日時・気温・湿度) 表面粗さ測定結果(Rzjis) 塩分付着量測定結果 各塗装工程の塗膜厚(DFT)測定値 各層の使用塗料ロット・希釈率   橋梁の維持管理段階で塗膜トラブルが発生しても、これらの記録から原因究明が短時間で完了します。発注者である自治体・NEXCOへの説明責任も果たしやすくなります。重防食塗装系における一貫施工の重要性橋梁塗装仕様 C-5 系は、無機ジンクリッチペイント(下塗)→ ミストコート → エポキシ樹脂塗料下塗 → ふっ素樹脂塗料中塗・上塗という複層構造です。 このうち無機ジンクリッチペイントの性能は、素地調整のグレードと表面粗さに極めて敏感です。Sa 2.5未満の素地、または粗さが不十分な表面では、ジンクの犠牲防食性能が発揮されません。   ブラストと塗装を一貫管理することで、無機ジンクリッチを最良の条件で塗布でき、結果として40年以上の長期耐久性が期待できる重防食塗装系の性能を100%引き出せます。一貫施工事業者を選ぶ際のチェックポイント橋梁案件で一貫施工を依頼する際は、以下を必ず確認してください。 確認項目チェック内容 設備 大型ブラスト室・塗装室の有無、最大処理寸法 規格対応 JIS Z 0313(素地調整)、JIS K 5551(重防食塗料)の理解と運用 実績 鋼道路橋・鉄道橋・歩道橋の施工実績 検査体制 塗膜厚測定、付着力試験、ホリデー試験の実施可否 記録 工程写真・測定記録の電子化提供 環境対応 産業廃棄物の処理ルート、循環式ブラスト工法の対応可否    橋梁工事の工程やコストを見直すならカイシンへお任せ!橋梁の長寿命化が国策として進むなか、防錆品質はこれまで以上に厳しく問われるようになっています。ブラストと重防食塗装を一貫施工することで、品質・工期・コストの三つの軸でメリットが生まれます。   弊社のブラスト&塗装一貫施工サービスでは、橋梁鋼構造物に対応した設備と国土交通省仕様に準拠した施工体制を整えています。鋼橋の新設・塗替え案件のご相談を承っております。

2026.05.26

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